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桜ヶ池の皇円阿闍梨大龍神お櫃納め神事へ

     

静岡県御前崎市の池宮神社へ、毎年秋の彼岸中日に行われる「お櫃納め大祭神事」に伺いました。
    



「桜ヶ池お櫃納め」は平安時代末期より850年続いている奇祭として有名です。 

1169年、比叡山の名僧皇円阿闍梨上人が世の人々を救うため、56億7千万年後の弥勒菩薩の出現を待って龍蛇と化し遠州桜ヶ池に入定されました。 

数年後、高弟であった法然上人は桜ヶ池を訪れ、恩師皇円阿闍梨大龍神の安泰と五穀豊穣を祈り、ヒノキのお櫃に赤飯をつめて池心に沈め奉納されました。

以来、皇円阿闍梨上人と法然上人の大願とする衆生救済と先祖供養の御本意が今日まで受け継がれています。

    


     

     

はじめに本殿に於いて大祭神事に参座させていただきました。

   

横笛の美しい音色が流れ厳かに執り行われ、皇円阿闍梨上人の供養を祈りました。


    

続いてお櫃納めが行われました。

地域の大勢の方が見守る中、粛々と始まりました。

広さ2万平方メートルある池の奥の森の中に、奉納する御神櫃があるそうで、氏子青年が立ち泳ぎでゆっくり泳いでいきました。

大龍神が棲む桜ヶ池の深さは、いまだ知る人なく底無しと言われていてとても神秘的。あちこちで鯉が飛び跳ねます。


    

        
しばらくすると御神櫃を持って泳いでくる姿が遠くに見えました。

そして悠々と池の真ん中あたりまで来たところで、お櫃をくるくるっと回転して渦を作り、体重をかけて沈め奉納されました。

 

 

この池中に納まったお櫃は、数日後に空になって浮いてくるそうで、遠州7不思議の1つに数えられています。

     

 

今年は規模縮小で行われましたが、皇円阿闍梨大龍神へのお櫃奉納を間近に見ることができて感動いたしました。

   

     

このあと、桜ヶ池奥の院の応声教院に。

 

住職さまより奥の院の由来説明と沢山の御宝物を拝観させていただきました。

 

中でも法然上人が奉安したとされる皇円阿闍梨大龍神の3枚半のウロコには驚きました。

     



西照寺には大正10年に、この奥の院より皇円阿闍梨大龍神の御分霊を授与賜りました。

御社にお祀りして永代供養を勤めております。

先の大戦で空爆を受けたにもかかわらず境内無事に済んだのは、大龍神の御加護でありましょう。


このたび、お櫃納め神事当日に信徒さんと共に本社桜ヶ池および奥の院にお参りし、彼岸供養を施すことができました。

新しい御札を納めまして、これからも地域と信徒の皆さまをお守りいただけるよう願います。

 

      

西照寺にお越しの際は、境内入ってすぐ左の御社、皇円阿闍梨大龍神さまをぜひお参りくださいませ。